ビルマ(ミャンマー)難民の暮らし
2010年11月には、ビルマ政府軍とカレン軍の戦闘が激化し、一時的に2万人の人々がタイに逃げ込みました。このうち、1万人が今なおタイに留まっていると推定されます。タイ政府は近年、難民認定を行っていません。難民として認定されない人々は不法滞在者となってしまいます。
難民の約半数が、18歳以下の子どもたちです。難民キャンプで生まれ育ち、キャンプの外の世界を知らない子どもや、「不法滞在者」という立場のため、タイ政府の運営する公立学校に入学できない子どもが大勢います。また、エイズ孤児の存在も大きな問題になって います。
こうした子どもたちは、外国のNGOなどが運営する難民キャンプ内外の学校や孤児院で少年時代を過ごします。教室や教材、先生が不足しているものの、学ぶ意欲に溢れています。
「将来の夢は?」と尋ねると、
「学校の先生になって、子供たちに勉強を教えたい」
「お医者さんになって、苦しんでいる人を助けたい」
と答えてくれる子どもが大勢います。
そんな助け合いの精神をもった彼らのすばらしい夢を、かなえるお手伝いができればと思います。